2005年11月12日

乙女の祈り




 今をときめく映画監督、ピーター・ジャクソンの作品に初めて出会ったのは、すっかりスプラッタホラー映画が廃れたと思われた頃。とにかく海外では「失神者続出」という誇大広告がウリの「ブレインデッド」のロードショウでした。
 配給会社がショボかったのか、関西では梅田の単館上映のみでしたが、普段はガラガラの映画館が満員になっていたのを覚えています。

 まさか、そのニュージーランドの映画監督がアカデミー賞を総なめにするなんて!

 さて「ブレインデッド」の次に撮ったのは、夢見がちな少女二人が自らの母親を殺害するまでの実話ドラマ「乙女の祈り」。
 1950年代のニュージーランドを舞台に、ラストまで全く飽きさせない、不思議な映画です。

 果たして、サスペンスなのか? 前述の通り結末は分かっている。主人公の2人は母親を殺す。これはどうにも動きようがありません。

 青春映画ともちょっと違う。女子校に通う主人公の2人は、心を通わせるがあまり、同性愛のレッテルを貼られ、大人への階段を迷走します。
 主演はケイト・ウィンスレット。あの「タイタニック」で一世を風靡した女優さんですね。今回も「脱ぎ」がありますヨ。どきどき・・・

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 が、しかし・・・萌えない。全くときめかなんだ。

 タイタニックの頃と比べると、少々ぷっくりしているからかもしれない。に、しても・・・可愛いとは思いにくい。更に、相方のメラニー・リンスキーもハリウッド映画に出てくるスリムな女子高生ではない(そうだこれはニュージーランド映画だ)。

 これほど主人公が可愛くなくて良いのか!? 実は良いのです。
 さすがピーター・ジャクソン監督。見事なまでのテクニックで、ただの夢見がちな少女を、親殺しの計画犯罪者へと急降下させてゆきます。
 ゴールデンタイムにはよく、ウソみたいに可愛い女優さんが実話を元にしたドラマ挑戦しておられたりしますが、それはそれで何かが違うような気がするんですね。

 ケイト・ウィンスレットは醜女をみごとに演じておられる。この映画の場合、主人公への感情移入するより、わざと変人の少女を危うげに感じている周りの大人の目線で見えるように作っているのではないでしょうか?

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professor_utonium at 23:56│Comments(0)TrackBack(1)映画 

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